日本三大うちわのひとつ、房州うちわは、かつては江戸で一大産業を築いた製品でした。関東大震災のあと、職人たちが現在の千葉に移り住んでふたたび生産体制を整えたことから現在は房州うちわと呼ばれています。竹の採取から加工、仕上げまですべて日本国内で行われている繊細な手作業の賜物。自然な風がやわらかく肌を撫でる、一味も二味も扇ぎ心地の違ううちわです。

埼玉県越生町で生産されている越生うちわは、鰻屋さんや焼き鳥屋さんで使われるような丈夫なうちわです。強い風を起こすことができ、酢飯をつくったりするのにも活躍しそう。現在たったひとつの工房でしか生産されていない、貴重な職人技の光る一品です。